おなまえ Eメール タイトル メッセージ > 「じゃあまた明日ねー明日香」 > 「うん! また明日学校で」 > > 友達と別れ一人家へと歩く > しばらく歩くとすぐまた私はため息をつく。 > 「はぁー……退屈」 > 私は常に退屈していた。 > 友達が少ないわけでもない、 > むしろ人より多いくらい。 > 学校の勉強がわからないわけでもない、 > むしろクラスの5番以内に常に入ってた。 > 運動もできないわけじゃない。 > むしろ県大会に出場もした。 > それでもやっぱり私はずっと退屈してた。 > これはそんな私のお話。 > > 「ただいまー」 > 「おかえり、早かったのね」 > 「うん、今日は部活が無かったの」 > 「先に着替えてらっしゃい、出かけるから」 > 「わかったー」 > いつも通りのお母さんとの会話を通り過ぎ、私は部屋で私服に着替える。 > そして、お母さんの準備が整うと私達は家をでる。 > 今日はいつもと少し違う日、私の誕生日だったりする。 > でも、毎年の事だからあんまりウキウキはしない。 > お母さんは私の隣でお父さんの知り合いの人がどうしたとか、 > 近所の事を色々喋ってるが私はただ相づちを打つばかりだ。 > そして、ふと道の先を見たときに私の目に映ったのは… > 「……猫?」 > 特に見覚えがあるわけじゃなく、どこにでもいるような猫だったのに私は妙な懐かしさを覚えた。 > 「明日香? どうしたのボーっとして」 > 「ふあ?」 > お母さんの呼びかけに間の抜けた返事をしてしまった私は思わず顔を伏せた。 > その仕草にお母さんはクスと笑うと私の頭を撫でて、また他愛ない話をし始めた。 > 私が視線をまた道の先に戻すとさっきの猫はもういなくなっていた。 > 私は感じた懐かしさに違和感を覚えながらも先へ歩いた。 > お父さんとお店で合流してそれなりに豪華な夕食を食べた。 > こうやってお父さんは私の誕生日やお母さんの誕生日には確実に帰ってきてくれる。 > 他のお父さんに比べて家族思いだと私は思ってる、友達に話すとファザコンって言われるからあんまり言わないけど。 > 帰り道、交差点に差し掛かった時…… > 「ニャーン」 > 私を呼ぶように猫の鳴き声がしてその方向に振り向くと猫が交差点へ飛び出しているのが見えた。 > 「っ!」 > 「明日香!?」 > お父さんの伸ばす手を振り切って私はその猫へ向かっていた。 > “助けなきゃ”って事で頭がいっぱいでほかの音は聞こえなくなる。 > そして、私の手がその猫を捕まえた瞬間、世界が『反転』した。 > > 「ん……うぅ……」 > (頭が、ズキズキで割れそう私事故に合ったのかなって…え?) > 「えっ!? はぇ!?」 > (何で? どうして!? 道路とか何もなくて、ましてや病院とかでもなくて……) > 「何で……原っぱ?」 > 私の頭は非常に混乱してた、落ち着けと促す心の声もぐるぐる回るだけでぜんぜん役に立たない。 > 何でとどうしてが堂々巡りで嫌な結論にたどり着いた。 > 「……まさか、死んじゃった……の?私」 > (じゃあ、ここは天国? だってお日様が気持ちいいし……ってそうじゃなくて!) > 「何処なのよここ!?」 > > 第2話に続く 参照先 削除キー (英数字で8文字以内) クッキー情報保存
- ASKA BBS - Modified by isso