+ 第4話 +
モエノエ草のエッチな毒

 平和に満ちたこの世界ですが。
 日々の生活をいきなり脅かしたりする毒というものは、やっぱり、この世界にだってあります。
 でも、そんな毒の種類も様々で、時にはこんな恐ろしい毒にも出会ったりします。


 ココナとシリルの2人は、マトリの森を散歩していました。
 木漏れ日にきらめく森にさわやかな風が吹き抜け、絶好の散歩日和です。
 ところが、楽しく他愛もない話をしながら歩いていくうちに、いつの間にかミウの家からずいぶんと遠いところまで来ていました。
「あれ…? なんだか遠くまで来ちゃったです」
「…戻る?」
 ココナもシリルも、この森には詳しくないので、迷ってしまうと大変です。
 2人は顔を見合わせると、一度そこから引き返す事にしました。
 …と、その時です。
「ねぇねぇ…あれ」
「うに? …あ、綺麗なお花畑です〜」
 シリルが見つけたのは、淡いピンクの小さな花でした。それが、円を描くように咲き乱れています。
 木漏れ日の中で輝くその光景は、どこか神秘的でもありました。
 引きつけられるように、2人はその花に近づいていきます。
 ところが。
「みゃぁんっ!」
「うに〜〜〜っ!?」
 いきなりつまずいたシリルが、ココナを巻き込んで、花畑の中へと飛び込んでしまいました。
 慌ててシリルはココナから離れて、ぺこりと頭を下げました。
「みゃぁぁんっ、ご、ごめんなさい…」
「うん…だいじょうぶだから、いいです。
 シリルちゃんは大丈夫ですか?」
 ココナが聞くと、シリルはこくんとうなずきました。
「…お花畑、荒らしちゃってごめんです」
「みゃぅ…ごめんなさい」
 2人は花畑に向かってそう言って立ち上がると、何事もなかったかのように歩き出しました。

 …しかし、ココナとシリルは、この時既に毒に冒されてしまっていた事に、まだ気づいていませんでした。


 ミウの家への道をしばらく歩いていると、シリルは突然、ココナの方を向きました。
 上目遣いに何かをうかがう様子で、なんだかもじもじしています。
「…うに?」
「あの…おトイレっ」
 ココナが聞く前に、顔を真っ赤にしてシリルはそう言うと、近くの茂みの中に入っていきました。
 …確かに、ここからミウの家までの距離は おトイレが我慢できる距離ではありません。
 仕方ないなと思いつつ、ココナはシリルが戻ってくるのを待つ事にしました。

 ところが、シリルはなかなか戻ってきませんでした。
(…おトイレにしては長すぎるです…)
 ココナはちょっと不安になったので、様子を見にいってみることにしました。
 茂みを一つ越えた藪の先で、シリルはパンツを脱いで、木に向かい合うように背中を向けていました。
 やっぱり、まだしてなかったのかな…とココナは思いましたが、よく見ると、シリルはぺたんとお尻をつけて座っていて、なんだか、おトイレとは違う雰囲気でした。
「ふみゅぅぅ、みーちゃん…」
 不思議に思ったココナがもう少し様子を見ていると、シリルはいきなり、膝をたてて軽く足を開いた格好で、仰向けに転がりました。
(パンツ脱いでそんな格好してたら、見えちゃうです〜…)
 ココナがそうやってハラハラしていると、シリルはワンピースの裾をまくり上げて、手は足のつけ根に…

 …もう、ココナにも、シリルが何をしようとしているのかはっきりとわかりました。
 その通り、シリルは見られている事にも気付かず、 その場で、オナニーをはじめてしまったのです。
(シリルちゃん、こんなところですることじゃないです…誰か来ちゃったら大変です〜)
「みーちゃん…みゃぅ…」
 ココナの心配をよそに、シリルはただひたすら、ぷにゅぷにゅといたいけな割れ目をいじります。
 そのたびに熱い吐息を漏らしては、少しずつ、いじる手を早くしていきます。
 ちゅく…ぷ…、くちゅ…
 そのうち、手の動きにあわせて、エッチな音が混じり始めました。
 シリルは、その音の元になっている液体を指に塗ると、さらに割れ目をいじる手を激しくしていきます。
 …ココナは、どうしていいかわからなくなっていました。
 その場に出て行いって、シリルの秘め事を邪魔する事はできません。けれど、どうしてか、その行為から目を逸らす事もできないのです。
 だから、ただじっと、藪の向こうからその様子を見ていました。
 じんわりと、体の一部分が変になってきたのは、それからどれくらい経ったあとの事だったのでしょうか。
 ココナの手は、自然と、自分の下半身へと伸びていました。
 しかし、急に正気に戻ると、はっとして手を止めました。
 どうしてこうなるのか、全然わかりません。でも…
「きゃふぅ…んっ」
 じっとしていると、アソコが、慰めずにはいられないくらいに、じんじんとうずきはじめていくのです。

 …気づいたときには、ココナは、履いていたキュロットを脱いでいました。
 ぺたんと地面に座り込み、自分のいたいけな場所を、パンツの上からいじりはじめます。
 まだいじってもいないのに、そこはもう濡れていて、小さなしみになっていました。そしてそれは、指を動かすたびにどんどん広がっていきます。
 ココナはその間も、薮の間から見えるシリルの様子をずっと見ていました。
 見ていると、ますますうずきが激しくなってきて、触っても触っても物足りなくなっていくのです。
 そのうち、パンツの上からじゃ満足できなくなって、パンツも脱ぎ捨ててしまいました。
「あぅっ…んっ、やんっ…」
 そして、すでにしっとりと濡れた割れ目を、くちゅくちゅと直に触りはじめます。
 増してゆく快感に、ココナは「屋外で下半身をさらけ出してこんな事をしている」事に疑問さえ持たず、ただひたすら、その行為におぼれていきました。

 一方、藪の先のシリルはというと…
「みーちゃん、みーちゃん……みゃああぁぁっ」
 指を今まで以上に激しく動かした後、軽い絶頂を迎えていました。
 絶頂を迎えた格好のまましばらく余韻に浸っているうちに、少しだけ冷静さを取り戻すと、
(あ、そうだ…くーちゃんのところに、戻らなくちゃ…)
 行為に没頭するあまり、シリルはすっかりココナのことを忘れていました。
 しかし、上半身を起こして立とうとしたところで、シリルのアソコはまた熱く火照り始め、また、指を動かさずにはいられなくなってしまいました。理性が止めてと呼びかけても、どうしても、止められません。
「シリル…どうなっちゃったんだろ…」
 その時、シリルは薮の向こうでオナニーしているココナに気がつきました。
(あれ……?)
「んにぅっ、ご主人さま…」
 くちゅくちゅと割れ目をいじりながら、ココナはすっかり自分の世界に入っていました。
 シリルは見ちゃいけないものを見ちゃったのかな、と思いましたが、どうしてか目が逸らせません。
 いつの間にか、オナニーをするココナを見てシリルがオナニーをするという、さっきとは逆の構図になっていました。

「あぅ…やだ、やだ、…きゃぁぁぁんっ」
 ココナは、さっきのシリルと同じように、軽い絶頂を迎えました。
 しばらく、ぼーっと快感の余韻に浸っているいると、少しずつ頭が落ち着いてきます。
 すると、外でオナニーしてしまったことが急に恥ずかしくなってきて、ココナは慌ててパンツとキュロットを履きなおそうとました。
 しかしその時、藪の先でアソコをいじっているシリルと、目が合ってしまいました。
「……うに……っ?」
「みゃ……!?」
 2人は、互いに自分のしていた行為を思い出すと、思わず硬直してしまいました。
 さっきの行為についての言い訳も何もできず、ただ、真っ白な時間だけが過ぎていきます。
「え、えっと……」
「あ、あはは…」
 それも限界に達した時、2人はお互い恥ずかしそうに、ごまかし笑いを浮かべました。
 どちらも、さっきのことを下手に追求されても嫌なので、それ以上を追求する事はありません。何事もなかったかのように服を整え、並んで歩き出しました。
「今日のごはん、何かな…」
「シアちゃんの料理、美味しいから、なんでもいいかなぁ。
 わたしも、もうちょっと料理上手になりたいです〜…」
 他愛のない会話。はたから見れば、どこにも違和感のない、ただの散歩姿。
 しかし、2人だけの「違和感」は、確実に彼女たちを…そのいたいけな場所を、蝕んでいました。
 ただ普通に歩いているだけなのに、2人のアソコはまたどんどん熱く痺れてきて、慰めずにはいられないほどになっていくのです。
 でも、だからと言って、さっきみたいに茂みに隠れたら「またひとりエッチするの?」と思われそうで、それが嫌なので、ただただ、我慢して歩いていきます。
 …しかし、その我慢も限界に近づきはじめると、2人は立ち止まって、股間を押さえて内股でもじもじとしはじめました。
「あ、あぅ…」
「…え〜っと……あはは…」
 2人は、お互い同じようなポーズをしているのに気づくと、思わず、ごまかすように照れ笑い。
 しかし、不意に視線が重なると、心の奥から湧いてくる衝動に体がかーっと熱くなってきて…

「んっ…」
 気がつくと、シリルとココナは一緒に茂みの中に隠れ、唇と唇を重ねていました。
 子供じみたかたちの…しかし、なかなか唇を離さない、熱く濃いキス。
「…ぷぁっ」
 唇を離した時には、理性よりも衝動の方が勝っていました。
 体が熱くなってきた2人は、服を、下着を脱ぎ捨て、全てをさらけ出しました。
 そして、まるで当然のように抱き合うと、お互いの体をやさしく愛撫しはしめます。
 初めは胸と背中。背中に回した手をすべらせて、しっぽ、そして、お尻。
 一番慰めたい場所だけを避けた、やさしく、ゆっくりとした愛撫。
 まるで、とっておきのデザートを最後まで取っておくかのよう。
「みぃ…くーちゃん…」
「うに……? …んっ」
「触って、いい……?」
「…うん…」
 やがて、胸やしっぽやお尻だけの愛撫では我慢ができなくなると、2人は同時に、互いのアソコに手を伸ばしました。
 しかし…今まさに、その場所をいじり始めようとした、その瞬間。
「あれー、何やってんの?」
 突然声をかけられ、ふたりは飛び上がって驚きました。
 森の中をパトロールしていたシャルロットが、目をきらきらさせてふたりのほうを見ています。
 シャルロットにすれば、いつもはただ普通に仲の良いココナとシリルが、お互い裸になってエッチなことをしているなんて、これ以上ないネタでした。
「大事件発生〜。フィリス姉に報告しなくちゃ!」
 そう言って立ち去ろうとするシャルロットを、2人は慌てて取り押さえます。
「うに〜っ、言っちゃダメです〜っ」
「え〜っ、でもなぁ…」
「ふみゅぅ…ダメだよぅ…」
 2人が必死に食い下がるのを見て、シャルロットは困った顔をしました。
 一方2人は、食い下がっている間にも、アソコがじんじんとうずいてうずいて仕方がありません。
 さっきから既に我慢の限界に達しているのに関わらず、一向にその場所を慰める事をしていなかった2人は、そこから起こる衝動に勝てず、シャルロットの両手を自分たちのアソコにもっていきはじめます。
「…もしかして、2人ともモエノエ草に触った?」
 いつもとは全く様子の違う2人に、シャルロットはすぐに状況を察しました。
「モエノエ…草?」
 2人はシャルロットに説明されてようやく、自分達の体の異変の理由を理解しました。
 あの時飛び込んだ花畑の花。
 あの花が、女の子のからだの一番大事な場所に働きかけ、エッチな事をしないではいられなくなる毒を持っていたというのです。
「それで、解毒にはどうしたらいいの…?」
「んー…ボクもよく知らないけど、やっぱり、ミウたんに解毒薬を作ってもらうのが一番、かな?
 確か、ずっと放っておけば自然と元に戻るって話も聞いたけど、いつ戻るかわかんないし、それまではずぅ〜〜っとエッチなことしてなくちゃなんないよ?」
 …それを聞いて、2人は迷いました。
 あのミウたんの解毒薬が、失敗しないはずがありません。でも、ずっとこんな事をしていたら、恥ずかしいだけでなく、いつ変なうわさが広がるかわかりません。
「…どうするの?」
 2人はシャルロットの問いかけに答えようとしましたが、それより先に疼きに耐えられなくなって、捕まえたままのシャルロットの手で、自分たちのアソコを慰めはじめました。
「ちょ、ちょっと、ボクの手は使わないでってば〜〜」
 シャルロットは困ったように悲鳴を上げましたが、2人があまりに懸命にエッチな事をしようとするのが妙におかしくて、今後のうわさやいたずらの参考にと、あえて2人の身体で遊んでみる事にしました。


 シャルロットはやんわりと2人の手を解き、ココナにシリルのアソコをなめるように促すと、代わりに自分が、ココナのアソコをいじってあげる事にしました。
 ぴちゃ、ぺちゃ……
 くちゅ……くちゃ……
「うにっ……あぁっ、あん…やだ……」
「みゃぁぁん…ぁんっ……」
 森の中に、水気のあるいやらしい音と、シリルとココナのエッチなあえぎ声が響いています。
 それは、すこし子供じみた普段とは違って、とても艶を帯びていました。
「あ、そうか」
 ふとシャルロットの手が止まりました。
「ふぁ…ん……なん、ですか……?」
「ん…なんでもないよ。
 …ほら、ココナたんエッチだねぇ。ぐちょぐちょだよ」
「うにぅぅ…はぁっ…、そんなこと、言わないでくださいです…やぁぁんっ」
「みゃ…舌、離しちゃやだ…」
(考えてみたら、毒とかの知識はミウたんのほうが上だっけ。
 どっちにしても、ミウたんに会うほうがいいか)
 そんな事を思いながら、シャルロットはココナに悪戯を続けます。

「じゃあ、今度はこう」
 シャルロットは、今度はココナとシリルを並べて座らせました。
 そして、後ろから手を回して、2人のアソコを同時にいじりはじめます。
 そこはもう、さっきシャルロットが言ったようにぐちょぐちょに濡れていて、木漏れ日を浴び、きらめきさえ放っていました。
 しかし、それでもまだ、くちゅくちゅと指先を動かすたびに、エッチな液が奥からあふれ出しては、ぽたぽたと地面に落ちていきます。
「あっ、あっ…ふぁっ、きゃぁんっ」
「みゅぅぅ…ああっ、やだぁ……」
 …確かに、このままいけば、2人が達するのは時間の問題でしょう。
 でも、シャルロットが知る限り、この草の毒は、ちょっとの絶頂では、すぐにまたアソコがうずきだして、エッチな事をしないではいられなくなってしまうのです。
 せめて家に戻るまで我慢してもらうには、思いっきりいかせてあげるしか方法が思いつきませんでした。
 そこでシャルロットがとった手段は、ぎりぎりまでじらせて、いかせてあげることでした。
「みゃぁ…止めちゃ、やだ…」
「シャルロットさん……はやく…あうぅっ」
「ダメだよ〜。もうちょっとかわいいところ見せてもらわないと、つまんないもん。
 ほらほら、急ごうとするエッチな子は手止めちゃうよ〜」
 適当な嘘をつきつつ、2人がいきそうになっては手を止め、少し間をおいてはまたいじりはじめ。
 …それを繰り返し、短いような長いような時間が過ぎたあと…
「あっ、あぅっ、ぅにぅっっ」
「みゃう…みゃぁっ、ふみゃぁっ…」
 2人の呼吸が小刻みになってきて、そろそろじらすのも限界だと思ったシャルロットたんは、
「それじゃあ最後は、必殺スーパーエキセントリックハイパースペシャルで!」
 適当に思い付いたいいかげんな名前を叫ぶと、さっきより激しく指を動かしはじめました。
「みゃぁぁぁんっ!」
「ぁあぁぁんっ!」
 いきなり激しくアソコをいじられて、2人は一気に頂点へ駆け上がっていきます。
 ところがその時、そこに、ミウが通りかかりました。
「あれ〜? 何してるの?」
「えっ、ああっ、な何でもない、何でもないよっ」
 シャルロットは突然声をかけられた事に慌てて2人を隠そうとしました。
 しかし、考えてみれば、もともとミウに相談するつもりだったのを思い出すと、シャルロットは簡単に今の事情を説明しました。
「あ、そうか、ミウたん、ちょうど良かった、あのね、あのね」
 そうやって、花の毒の事を聞いたミウたんは、意外な一言を口にしました。
「え〜、違う違う、しちゃだめなの。毒が切れるまで我慢してなくちゃいけないんだよ」
 シャルロットはミウにそう言われ、はっと後ろを振り向きましたが、頂点も間近でどうしても我慢できなかったココナとシリルは、いつの間にかそれぞれお互いのアソコをいじりあっていました。
 …シャルロットは慌てて止めようとしましたが、
「みゃ、みゃ、みゃふっ……ふみゃあぁぁんっ」
「あぅっ…だめ、だめっ……やあぁぁぁぁぁぁんっ」
 それより先に、ココナとシリルは、一緒に絶頂を迎えてしまったのです。


 …シリルとココナが正気に戻ったところで、シャルロットとミウが改めて2人にモエノエ草の毒の事を話すと…
「それってつまり、どういう…」
「しばらくの間は毎日エッチな事が我慢出来なくなると思うんだけど、そうやってエッチするたびに、前よりももっとエッチな事しないといけなくなるの」
 つまり次は、さっき感じた絶頂よりももっと強い絶頂でないと、えっちな疼きが止まらないという事です。
 そして、どんどん過激な事をしないと静まらなくなって…
「人間によっては、心が壊れて一生エッチな事以外なにも考えられなくなっちゃうから気をつけなさいって、ミーナに教えてもらったよ」
 ミーナというのは、ミウの錬金術の師匠で、人間の世界では伝説となっている、もっとも偉大な錬金術師ミーナ・ヘルウィルの事です。
 ミウは錬金術の腕前に関してはともかく、知識に関しては間違いがありません。それはもっぱら、そのミーナの知識の全てを受け継いでいるからでした。
 話を聞いて、ココナとシリルは泣きそうになってしまいました。
 エッチなことは気持ちいいかもしれないけど、ずっとこんな事しかできなくなるのは嫌です。
「そんなに怯えなくても大丈夫だよ〜。ちょっと我慢するだけ。それでおしまい」
 言うのは簡単ですが、それが簡単に出来てるようなら、さっきみたいな事はありません。
「とりあえずお家に帰ろう? 楽しいことしてればきっと気もまぎれるよ」
「はいです…」
 そして4人は、ミウの家への道を歩き始めました。
 ところが、ココナとシリルのアソコはまた疼いてきて、だんだん我慢が出来なくなってきました。
「ダメだよ。我慢しなくちゃ」
 無意識に手を伸ばそうとした2人をシャルロットが制止しますが、耐えられそうにありません。歩いているのも辛そうです。
「ちょっとそこで休む?」
 ミウはそう言って2人を木陰に連れていくと、近くの茂みから頑丈なツタを持ってきて、2人の手としっぽを木に括りつけます。 もちろん、エッチな事ができないようにするためです。
 おかげで、2人は疼きの増すアソコをどうすることも出来ず、ただ耐えるしかありませんでした。
 顔を真っ赤にして、必死の表情で我慢している様子は、はたから見てかわいそうなぐらいです。
 でも、ミウとシャルロットには、それをどうにかしてあげる事はできません。効果が切れるまでじっと我慢するのが、一番の特効薬だから、仕方がないのです。
「あれ…?」
 …と、思っていたのですが、その時ミウは、木の根元に生えていたキノコに気づきました。
 不思議な模様の笠の、とても丈が長いキノコです。
「このキノコ…確か沈痛消炎効果あったよ〜な…
 解毒は出来ないけど、疼くのは軽く出来るかも。ためしに使ってみていい?」
「なんでも、いいですから…はぁ、んっ……早くしてくださぁい…あぅ…」
「みゃぁんっ、お願い……」
 ココナとシリルは、疼きが少しでも収まるのであればもはや、どっちでも構いませんでした。
 ミウは、ココナとシリルの了解を取ると、突然2人のパンツを脱がせて、いたいけな割れ目を露出させました。
 そして、手に取ったキノコの笠をちぎると、軸の部分をその割れ目の中に、むにゅっと押し込みました。
「きゃあぁぁぁんっ!!」
「みゃぁぁぁんっ!?」
 キノコ自体がそれほど太いものでなく、2人のアソコも今までの事で濡れていたおかげで、それは抵抗なく2人の中に挿入されていきます。
 ミウは適当な場所までキノコを押し込むと、手を離しました。
 2人のアソコからはまだ、キノコの軸が顔を出しています。その姿は、何かエッチな道具を入れているようでとてもいやらしい感じなのですが、2人にしてみれば、入れられた一瞬こそびっくりしたものの、そのキノコが「入っている」違和感が全然ありませんでした。
 それどころか、不思議な事に、なんとか我慢出来る程度に、疼きがおさまっていくのです。
「もう、大丈夫だよね?」
 次第に落ち着いていくココナとシリルの様子を見て、ミウが、2人を拘束していたツタを解きました。
 ココナとシリルはゆっくり立ち上がると、恥ずかしそうに、アソコから顔を出しているキノコに目をやりました。
「…でもこれって、もしかして、ずっと入れてなくちゃダメなんですか…?」
 ずっとこれを入れたままの格好では、恥ずかしくて、普通には過ごせません。
 もっとも、一日中こんなものを入れてる時点で普通、とは言いがたいですが…
「もちろんそうだよ。そのうち効果も切れるから、治るまでは自家栽培しないとダメだね」
「…みゅ〜、それじゃしばらく、ぱんつ履けない…」
 シリルが、脱がされたパンツを持って困ったように言うと、ココナははっとしました。
「わたし、キュロットだから何も履けないです…」
 シリルはまだワンピースで隠す事ができますが、ココナはこのままだと、少なからずミウの家までは、アソコにキノコを入れた格好を露出させたまま、歩いて帰らなければいけません。
 ココナには、そんな破廉恥な真似はできませんでした。
「あの…何か、隠すものないですか…?」
「え〜っ? 服が着れないなら裸でいればいいんじゃない?」
「そうだよ〜、隠さなくたって誰も気にしないよ?」
 大自然の象徴でもある妖精は、本来は裸で暮らしている種族です。そんな妖精であるミウやシャルロットは、あくまで人間の友達の真似をして服を着ているだけで、とりたてて性的羞恥心がありませんでした。
 あそこにキノコを差すという事にしても、ただ疼きを押さえるために入れてるだけなのに、何故恥ずかしいんだろうと、首をかしげるばかりです。
 おかげで、ココナたちの悩みを、いまいち理解出来ていませんでした。
「うに〜っ、他の人が気にしなくても、わたしが気にするです〜」

 …結局、ココナはシャルロットが持ってきてくれた巨大な葉っぱを数枚、腰に巻いて、ミウの家に戻る事になったのでした。
(帰ったら、シアちゃんにスカート借りるです…うにぅぅ…)


 後日…
「あの2人、なんか変わった趣味を始めたね」
「ココナちゃんがスカート履きだしたって事は、キノコ好きの彼氏でもできたんじゃない?」
「まさか…ねえ」
 ルティとミリルは、ココナとシリルが部屋で一生懸命キノコを栽培してるのを、不思議そうに眺めていました。

おしまい。


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