ここはマトリの森。
ねこみみっ娘ミリルの友達、うさぎの妖精ミウが住んでいる森です。
この日、ミリルは久々にこの森に遊びにやってきたのですが、トロい事にかけては敵なしのミウは、ミリルと一緒に森を散歩している途中で、そのへんの植物がいきなり伸ばしたツタのような触手に、捕まってしまったのでした。
「うえ〜ん、ミリルたん、助けて〜〜」
情けない声を上げてミウが助けを請うので、思わずミリルはため息をついてしまいました。
けれど、黙って見ているのもかわいそうなので、やれやれと助けに入ります。
もちろん、うっかりしていると自分も巻き添えになってしまいかねないのですが…
巻き添えになる前に、ミリルは思いっきりどつかれてしまいました。
…気配を読むのには長けていたミリルですが、平和なこの森では、思いっきり油断をしていたのです。
おかげでミリルは、ちょうどその場に出くわした、腹ぺこの触手モンスターの懐に飛び込んでいってしまいました。
「ちょっとフィリス! なにするの〜〜っ!!」
早くも触手モンスターに身動きが出来ないようにされながらも、ミリルは自分をどついた主であるフィリスに、抗議しました。
フィリスはこのマトリの森の妖精のなかでも特に長生きで、妖精たちの中心的存在でもあるのですが、どういうわけか非常にいたずら好きなのでした。
「いや、なに、植物の触手の巻き添えをくらわないように突き放しただけだが」
確信犯的な笑みを浮かべつつ、フィリスが言います。
「その顔は絶対狙ってたなっ! …ちょっと離してよっ、絶対一発殴るんだから〜〜〜っ!!」
力自慢のミリルですが、触手モンスターはもっと力持ちでした。
ミリルが抵抗できないように押さえつつ、手際よく服をはだけさせていきます。
あっさりと、ミリルのふくよかな胸がさらけ出されました。
「…ふにゃぁんっ、ちょ…ちょっとっ」
はだけた胸をひと撫でされて、ミリルは思わず声を上げてしまいました。
そして今度は、スカートを脱がせると、今度はぱんつに手を…もとい、触手をかけます。
脱がされるもんか、と無理にでも抵抗しようとするミリルですが、そんな彼女を無力化しようと、触手モンスターはその触手を巧みに動かし、胸をもみしだいてきます。
「にゃんっ…や、やだっ…ふぁっ」
…何を隠そう、ミリルは胸がすごく感じやすいのでした。
「う〜ん、やっぱりモンスターのほうが責め方上手いなぁ」
ミウとミリルの襲われる様子を眺め比べ、感想を述べるフィリス。
この状況にして全く的外れな事をやっているように見えるのですが、実際こんなことは、森では日常茶飯事。
まして、長い時を生きるフィリスにしてみれば、この程度で動じるわけがありません。
「変な納得してないで助けてよ〜っっ! …って、ふにゃぁっ、脱がしちゃダメ〜〜っ」
ぱんつを脱がされながら、ミリルは抗議します。
怒ってるようにも見えますが、触手モンスターに捕まってあられもない姿にされている状態では、迫力というものがありませんでした。
フィリスはそんな様子を気にするでもなく、まるでおどけるかのように言いました。
「ミウのほうの植物が動き止めるまでは危なくて近付けないからさ」
「全っ然反対方向だよ〜〜〜っっ!!」
「それに何だ、モンスターもお腹空かせてて可哀想だし」
「…それだったら別にあたしじゃなくても…あぅぅ…」
口には自信があるミリルでしたが、さすがにフィリスにはかなわないと悟って、大人しく触手モンスターに身を任せる事にしました。
いちいち抵抗するより、さっさと精神エネルギーを食べさせてあげた方が、早く解放されると思ったからなのですが…
その時ミリルは、モンスターの触手にまじって、植物の触手も絡み付きはじめてることに気が付いていませんでした。
「じゃあ、私は用事があるから、後で迎えに来るね〜」
「うぅ…薄情者〜〜」
そうやってフィリスが去った後。
「ふにゃ…ぁぅ……んっ?」
にゅるにゅると自分の身体を這い回るものの感触がやけに増えている事に、ようやく気がつきました。
よく見ると、胸とふとももの辺りに、植物の触手が巻きついています。
「って、いつの間に、こんなに……やんっ」
「わぁ〜っ、ミリルたん、そんなに好かれてるなんてすごいねぇ」
「そういう問題じゃない〜〜っ」
同じように触手植物に絡まれているミウの的外れな感想に、思わずミリルは泣きそうな声を上げました。
…触手植物は、葉っぱのようになっている先端部分を動かしつつ、ミリルのアソコからあふれた、気持ちよくなっている証である液体を吸い取っていきます。
「ふにゃぁんっ…やだっ…んぅっ」
その弾みで時々、アソコをさわさわと刺激され、ミリルは熱い吐息を漏らしました。
そんな触手植物の行動に、触手モンスターは自分が先に手に入れた獲物(の精神エネルギー)を渡すまいと、さらにミリルに触手を絡みつかせ、激しく責めはじめました。
「ふにゃっ…や、やだ…そんなにしないでっ……にゃぁぁんっ」
しかし、負けじと触手植物も触手を絡みつかせて、ミリルを責めたてます。
いきなり倍に増した快感に、ミリルはただ、熱く切ない声を、吐息をもらしながら、快楽に堕ちていきます。
「あぅ…にゃっ、にゃっ、ふにゃぁぁんっ……おかしく、なっちゃうよぅ……」
どんどん解放される精神エネルギーを食べようとして、触手モンスターと触手植物は、獲物を奪い合うように激しく触手を絡ませあいます。
そのたびにミリルの快感は増し、そして…
「あふっ、ふっ……ふにゃぁぁぁぁんっ!!」
ミリルが頂点に達すると同時に。
…こんがらがってほどけなくなってしまいました。
触手植物が普通の触手モンスターと違う点は2つあります。
ひとつは、精神エネルギーと同時に、「栄養」として人体からあふれた水分を少量吸い取っていく点。
もうひとつは、触手植物が単なる植物に戻る時、触手が獲物の身体に残り絡みついたままになるので、誰かが解いてくれないと、身動きが取れない点です。
なので、やがてフィリスが戻ってきても、ほどく事が出来ませんでした。
仕方なくフィリスは森のみんなを呼び集めました。
「この触手をほどいた知恵者には御褒美をあげよう!」
こうして、まったく身動きの出来ないミリルは、とても恥ずかしい格好のまま、森の妖精たちが触手をほどいてくれるのを待つハメになったのでした。
「…ふにゃあんっ、そこは触んないでってば〜っ!
そ…そこもダメ〜〜〜っっ」
…妖精たちは、ミリルに絡みつく触手を解きながら、時々はずみで感じる場所を触ってしまいます。
ミリルはそのたびに切ない声を上げては、森のみんなに笑われていたのでした。
「ねぇ……ミウは………?」
一方のミウは、放置されたまま、すっかり忘れ去られていたのでした。
おしまい。